台風12号の置き土産 その2

  きのう8月6日は、富士山富士宮口五合目から九合五勺・胸突山荘まで、10キロの荷物の荷揚げをおこなった。21日に聖護院・富士山峯入り修行では山頂で柱源(はしらもと)護摩供を執行するので、法具をあらかじめ揚げておこうというわけである。
 15:30下山を開始。間もなく雨が降りはじめたので雨具を着けたが小降りになったので、17:00元祖七合目で脱いだ。蒸し暑いので、汗をかくよりは濡れた方がいい。
 なにしろ雨具とはいえ、自衛隊の冬季用白ポンチョだから、いったん事あれば雪のシベリアを横断してモスクワまで攻め込まなくてはならない仕様で、夏の富士山向きではない。
 ちょうど身軽になったところで、花月マスターからケータイが入る。
「いま五合目にいる、これから西臼塚におりる」
 きょうアサギマダラの観察のために村山古道に入ることは聞いていた。
「台風12号の風損被害は凄いね。ちょいと直そうと思ったのだが、とうとう本気になって掃除してしまって、こんなに遅くなった」
 蝶の舞いを見に来て力仕事とはご苦労さんです、そいう人柄なんですね。
 歩きはじめて間もなく雨脚が強まり、こんどはボツボツと雨粒が大きい。すぐにポンチョを着直すがあっという間にずぶぬれ。
 土砂降りになってバリバリバリ!!  雷鳴が頭上を駆けめぐる。上空に寒気が流れ込んでいるのだ。
 雹が降りはじめるがさすが冬季仕様だ、びくともしない。
 薄暗くなってきて雷光が見えるので、雷鳴までの時間を数える。
 5秒1500メートル、3秒1000メートル、どんどん近づいている。
 新六合・宝永山荘のトイレ屋根が見えてきたとき、ピカーッ、ゴロゴロドシーン! 雷光と雷鳴の間がない。
 真っ暗な宝永山荘に飛び込んだのは18:00ちょうど。落雷の直撃を避けるため発電機が切ってあるのだ。


 下界の炎熱をよそに、久しぶりに涼しい登山をさせてもらった。