村山古道補修 20年その9 秋の気配その2

 さてここから上はしばらく大倒木帯のお花畑である。
 前回紹介した『富士山村山口登山道跡調査報告書』掲載の写真によると、この一帯はシラビソの純林で、生き延びたのは地中深くにゴボウ根をおろすカラマツだけであった。
 つぎの写真は台風から8年後の2004年8月1日、いまから16年前、われわれが初めて村山古道を新六合まで抜けた日のものである。
 
 今日ではほとんどの倒木が朽ち果て、ちょっとした窪地を中心にダケカンバ、ナナカマド、カラマツ、トウヒの森林が育ちはじめているが、お花畑を貫く村山古道は、雨水の氾濫原、流れたい放題である。坂が緩んだところにたくさんの瓦礫が転がっているのは、登山道の地面から雨水によって洗掘されて浮かび上がってきたものである。

 まずは去年造った急斜面の落ち口にある水切りの補修。右向きの排水路が埋まり、登山道に越流しはじめていたので(左の写真)、スコップで掘り込んで水の流れをよくする(右の写真)。

 つづいてそのすぐ上に昨秋造った水切り。排水路の土手が登山者に踏まれて低くなっていたので(左の写真)、小石を積んで補強し、排水路をを掘り込んでおいた(右の写真)。

 つぎは、シーズンになるとジューシーな苺畑(シロバナヘビイチゴ )になる砂地であるが(左の写真)、まっすぐ排水路を掘り下げて右に流す水切りを新設した(右の写真)。地面下から出てきた石を中央に置いたので、その左側を歩いてほしい。

 ここは登山道に雨水が流れこむようになっていたので(左の写真)、左へ地面をへつって水路とした水切り。新設である。

 右下の丸太の段差が登山道で(左の写真)、大雨が降ると登山道に流れこむので、ここもチョイチョイと左向きの水路を掘って(右の写真)水切り新設。

 ここは登山道が急になっている場所で洗掘が始まっている(左の写真)。地面を掘り下げて土嚢で塞ぎ、右向きの水切りを新設(右の写真)。白い朽ち木は蟻の巣になっており、持ち上げると手が蟻まみれ。土嚢が踏まれないようおまじないとして借用した。

 ここも坂が急になって洗掘が進んできたので(左の写真)、右向きの水切りを新設。土嚢の上の石は登山者に踏まれないようにというおまじない。


 午前中はここが本日の最高高度で、作業打ち切り。                         (つづく)

コメント

大変お疲れ様でした。
写真と説明を見て、どんなにか知恵と力の要る作業であったかと、つくづく察せられました。
一方で、ヒヨドリバナ、テンニンソウ、アザミ、キオン・・・等が緑の中に美しく、村山古道の原風景を見る思い。意に反して楽しませていただきました。
台風10号は村山古道にも風力などの影響があるでしょうか。穏やかであって欲しいですね。

  • ムラヤマフジコちゃん
  • 2020/09/06 13:09