村山古道補修 20年その12 ナラ枯れ

 ことの第1報が来たのは8月18日、ローリング父さんからのメールである。
《先週車で走って気づいたのですが、富士山周辺でクヌギの立ち枯れが目立っています。写真は飯盛林道周辺ですが、そのほかにも富士宮大岩やサファリパーク付近でも目立ちます。カミキリ虫かキクイムシの影響でしょうか。》
    
 そういえば村山古道に向かって東名高速を走っていて、静岡県に入った辺りから、緑の山肌に赤茶けた模様が目立つようになっていた。 以前から鉄道沿線でも竹枯れについては気にしていたが、あの赤くなっているのは何だろう、アカマツにしては枝振りが違うが、と疑問に感じていた。
 そこへローリング父さんからの情報である。そうか、あれはクヌギか、クヌギと言えばカブトムシ、子供たちの遊びに影響が出るななどと連想した。
  8月21日は富士宮市に出かけた。静岡県富士山世界遺産センターで企画展「富士山の湧水」が開かれており、この日は関連の講演会がおこなわれるので聴講しようというのである。午前中はすぐ近くの富士宮市立中央図書館にはいった。『岳南朝日』新聞をめくっていると、驚くべき記事が目に飛び込んできた。

   日本大学生物資源科学部富士自然教育センター・黒田貴綱氏の寄稿で、タイトルは「ナラ枯れ(ブナ科樹木萎凋病)」。

 要点は、今年の梅雨明けごろから富士山西麓の田貫湖・白糸一帯でコナラの立ち枯れが目立ちはじめ、原因はカシノナガキクイムシの虫害だという。産卵のために何百という穴を開け、ナラ菌を媒介するという。
《罹患したコナラの枯死率は2〜3割程のようです。大木が罹患することが多いので、枯れるとその処理が大変です。》
 さっそくこの記事を転送すると、ローリング父さんからはクヌギとコナラの区別がつかなかったという訂正があり、カシナガによる食害の生々しい写真を送ってきた。いずれも田貫湖近辺での撮影である。
                 
《ナラ枯れは愛鷹−富士川の川沿いにも散見されており、広い範囲に被害があるようです。》

  この言葉どおり、御殿場市水土野でナラ枯れが広がっていることが分かった。
 富士山ホシガラスの会・勝間田幸宣氏が、9月15日のFacebookにドローンによる上空からの写真を投稿した。

《御殿場市水土野のナラ枯れ・・・9月12日に撮影したコナラが枯れている状況です。(NPO法人富士山ホシガラスの会ホームページより)》
 そして9月20日、ついにわが村山古道にもカシノナガキクイムシの侵入を発見することになる。

 場所はあのビーバーダムのすぐ上、標高1250メートル地点である。

 そして前項《村山古道補修 20年その11 道迷い》(9月28日)、迷い道の折り返し地点にもあった。
  
 なんであれ、初めてこれだ! と気づくためには、いろいろな雑念が論理的にまとめられて近似のイメージができあがるまでモタモタするが、いったん脳裏にイメージが形成されると、よく見えるようになる。
 あそこにもある、向こうにもある。登り返しの途中に、少なくとも3本のナラ枯れを目にすることになる。

コメント

ローリング父さんの初めのメールは私も頂いていました。
その後、忘れていましたが、このように展開していったのですね。
倒木の危険なども伴います。
これから被害の地域は広がるのでしょうか。

「いったん脳裏にイメージが形成されると、よく見えるようになる。」
同感です。

  • ムラヤマフジコちゃん
  • 2020/10/06 12:11